ぼくの名前はこたろう、犬ですよ。みえない人の声が聞こえるんですよ：周回軌道：SSブログ

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ぼくの名前はこたろう、犬ですよ。みえない人の声が聞こえるんですよ　[雑感] [編集]

ぼくは、おとうさん、おかあさんのほかに見えない人の声が聞こえるんです。
でも、みえない人はどこにいるか知っています。

みえない人は、ぼくのうちの１Fの仏間にいます。

おとうさんと散歩して帰ってくるとお父さんが玄関で足をふいてくれると
仏間のある部屋に必ず入って「おとうさんと散歩してきたよ」って

仏壇の上の写真の人たちに「わん、ワワン」と報告すると写真の人たちが
みんなにこにこするんです。

なんでも、おとうさんの両親とおじいちゃん、おばあちゃんみたい。

こないだおとうさんが、難しい顔して元気がなかった日

「おとうさんと遊んでやって！」と声がしました。

いつもは夕食の後、ガムをくわえてペーストを塗ってもらいにおとうさんの
足元にいくんだけど

その日は、何もくわえずにおとうさんの座っている椅子に上り、おとうさんの
おひざに座りました。そして一生懸命にっこりしましたよ

すると、おとうさんはぼくの喉をぼじほじしてくれたり、頭や背中をなぜて
くれ、その後床にすわってボールで遊んでくれましたよ。

あそんでいるうちにおとうさんは最初ちょっと怖い顔してたけど、

だんだんいつもの優しいおとうさんの顔になり、ひとしきり遊んだあと

床のじゅうたんで横になったので、おとうさんのおなかに乗っていつものように
お顔をペロペロ。

そのあとおとうさんの横にぺったりとくっついて座るとおとうさんは
ぼくをなぜながら寝てしまいました。

寝てしまったお父さんをみて、お母さんはそっと毛布を掛けてくれたので
ぼくも毛布の中に入って一緒にねちゃいました。

おとうさん、がんばって！